素材メーカー|ERP構想策定・PMO支援

素材メーカー|ERP構想策定・PMO支援

受注生産の固有業務に対し、ERP・スクラッチのハイブリッド導入によりシステム稼働に貢献

クライアント企業は、基幹システムの老朽化と、業界特有の複雑な受発注、多品種小ロットへの対応が課題となっていました。 弊社はERPパッケージ導入とスクラッチ開発を組み合わせたハイブリッドアプローチの採用を提案し、標準ERPで対応可能な受発注・財務会計領域と、カスタム開発が必要な受注生産管理・原価管理領域を明確に切り分けました。それらの方針に合わせ導入製品・ベンダー選定および構築フェーズにPMOとして伴走し、当初予算、工期内でのシステム稼働に貢献しました。

顧客が抱える課題

クライアント企業は老朽化した基幹システムの刷新を検討していましたが、受注生産型の製造プロセスに特化した固有業務が多く、市販のERPパッケージだけでは十分にカバーできないという課題を抱えていました。特に、製品の仕様決定から納期回答、生産計画までの一連のプロセスは同社の競争優位性の源泉であり、これを損なわずにシステム化する必要がありました。


また、過去の基幹システム導入の失敗経験から、自社のIT部門だけでプロジェクトを推進することに不安を感じており、適切な構想策定とプロジェクト推進体制の確立が急務となっていました。

ソリューション概要

当社は、クライアントの業務プロセスを詳細に分析し、ERPパッケージの標準機能で対応可能な領域と、カスタマイズまたはスクラッチ開発が必要な領域を明確に切り分けました。受発注管理や在庫管理などの標準的な業務にはERPの標準機能を適用し、受注生産特有の仕様決定プロセスや生産計画立案などの固有業務には、スクラッチ開発によるシステムを提案。両者を適切に連携させるインターフェース設計も含めた全体構想を策定しました。


また、クライアント側PMOとして、要件定義の支援からベンダーマネジメント、テスト計画策定まで包括的な支援体制を構築。経営層・現場・IT部門の三者が一体となって推進できるガバナンス体制を整備し、プロジェクトの透明性確保と迅速な意思決定を実現しました。

プロジェクトの成果

ERPとスクラッチ開発を組み合わせたハイブリッドアプローチにより、受注から生産、出荷までの一連のプロセスが統合されたシステムが予定通り稼働しました。

固有業務のシステム化により、従来は属人的だった業務の標準化が進み、リードタイムが約20%短縮

また、ERPの標準機能活用により保守性が向上し、システム運用コストを年間約15%削減できました。さらに、PMO支援を通じて顧客内にプロジェクト推進のノウハウが蓄積され、今後の追加開発やシステム改善を自社主導で行える体制が整いました。

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