機械メーカー|ERPパッケージと既存SYSリフォームのハイブリッド導入
ERP導入と既存SYSリフォームの最適配置によりPJ予算・工期の大幅短縮に貢献
クライアント企業は個別受注生産特有の複雑な業務プロセスにより、長年にわたりホストシステムを継続利用していましたが運用保守体制の維持が困難になり、Web/クラウド型の基幹システムへの意向が急務となっていました。 弊社はこの課題に対し、販売・購買・在庫・会計をERPパッケージに置き換え、設計、生産領域は既存システムをWebシステムにリフォームするハイブリッド開発プロジェクトを推進しました。これにより、当初想定していた予算と工期を順守し、運用後の成果創出にも貢献しました。
弊社の役割
構想策定フェーズ
業務・システム両面での要件の具体化、最適化を目的として、ERPの適合性検証 / 改革テーマ設定 / ToBe業務・システム設計 / 製品・導入ベンダー選定をご支援させて頂きました。
構築フェーズ
お客様側PMOとして、PJ全体の管理(進捗、課題、スコープ、ベースライン、品質 etc)、要件定義や設計レビューのサポート、移行や教育等のお客様側タスクの推進を伴走型でご支援させて頂きました。
お客様が抱える課題
長年にわたりホストシステムを継続利用していましたが運用保守体制の維持が困難になり、Web/クラウド型の基幹システムへの意向が急務となっていました。
また、長年の増改築によりシステム機能は複雑化し、データの整合性のチェックや修正に膨大な工数が投下されている状況で、ホストシステム自体がデジタル化を阻害する最大の要因となっていました。
これにより、データ分析にも膨大なアクセス、エクセル作業を要し、分析の粒度・精度と適時性のすべての面において、市場環境の変化に対応するための示唆を得ることが難しい状態に陥っていました。
ソリューションの概要
当初は全領域をクラウド型ERPに置き換える計画で進めていましたが、完全個別受注生産(一品一様の受注生産)の複雑性に対応できるERP製品がなく、ERPパッケージ導入とモダナイゼーション開発のハイブリッド型のシステム構成を選択しました。
販売・購買・在庫・会計をERPパッケージを導入し、設計・生産領域は既存システムをWebシステムに刷新すると共に、一部の機能改善・追加も行いました。
また、完全個別受注生産の中でも、極力、モジュール標準化を進めるために、部品構成表を再利用できる仕組みも整備し、システム刷新による新たな付加価値創出も行いました。
プロジェクトの成果
プロジェクト初期の段階で、明らかにERPが適合しない設計・生産領域をモダナイゼーションに方針転換したことで、全体のアドオン開発を抑制し、当初計画の予算と工期内で新システムの立上げに成功しました。
それにより、データの不整合チェックや修正作業、報告のための膨大なエクセル作業がなくなり、各部門が本来担うべき高付加価値業務に専念すると共に、システム運用保守についてもERP領域の負荷が劇的に減少し、対応工数とリスクの大幅低減を実現することができました。